
先日、20年ぶりにマレーシアで狂犬病にかかった子供が死亡したとのニュースが流れました。
犬を飼っている自分としては考えずにはいられない話題です。
名前だけは聞いた事があるけど、どんな病気かあまり知られていないこの病気。
「犬だけがかかる病気なの?」「どんなときにかかるの?」
ペットを飼っている家庭だけではなく全ての方へ「狂犬病」についてその恐ろしさを紹介します。
目次
狂犬病ってどんな病気?
狂犬病は「犬」と名前がついていますが、全ての哺乳類が関連する病気です。犬だって、猫だって発症するし、なんならネズミだって発症します。狂犬病に感染した動物に噛まれて、どんどん感染していきます。
狂犬病は感染し発症したら最後、100%死亡します。現在は有効な治療方法はありません。
どんな症状がでるの?
発症後は3つの段階を経て、10日前後で死亡してしまう。

前駆期
すぐには発症せず、1ヶ月ほどの潜伏期間の後に発症します。不安がり、食事を取らなくなります。
狂騒期
無意味にウロウロ歩き回る。攻撃的になる、見境無く噛む
水を恐れる(恐水症)
麻痺期
あごに力が入らず、舌が出っぱなしになる
大量のよだれをたらす
足腰が弱り、平衡感覚がなくなる
最終的に昏睡状態になり、死に至る
考えただけで恐ろしい病気ですよね・・・・・
狂犬病が流行っている地域
日本では1956年以降、国内での狂犬病発症は確認されていません。ただ、2006年にフィリピンから帰国した日本人が狂犬病を発症し死亡した例はあります。
現在、厚生労働省が定める世界の狂犬病の発生状況は以下の通り。

青が狂犬病は現在発生していないとされている地域、赤・オレンジは発生の可能性がある地域
もう、世界のほとんどで発生していると考えるべきです。これ見た時は正直ものすごい怖かった。
現在、狂犬病が発生されていない国なんてホントに数えるほどしかない。他の国も、普通に海外旅行で行くような国ばかり・・・これをみると、狂犬病は知らない国で発生しているものではないということがわかる。
日本では狂犬病が起こらないと思って安心しないほうが良い
いくら日本では50年以上にわたって狂犬病が発生していないとしても、それは全くの過信で、明日にでも狂犬病が発生しても不思議じゃない。
マレーシアだって20年以上にわたって狂犬病が発生していなかった。台湾だってつい最近まで50年以上狂犬病に発症した動物は確認されていなかったけど、2013年に野生のアナグマが狂犬病にかかっている事が発見されたのだ。
これを聞けば、狂犬病がいつ日本で発生しても不思議ではないということに納得して頂けると思う。
もし日本で発生するとすれば?
もし狂犬病が日本で発生するなら、それは海外から輸入された動物が狂犬病にかかっていた場合が一番確率が高い。
基本的に海外から輸入される動物は検査をされる。だけど、狂犬病は哺乳類すべてがかかる可能性がある病気。荷物にまぎれた狂犬病にかかったネズミに気づかない可能性だって0じゃないわけだ。
そういった動物から、自分たちが飼っているペットが感染しないようにする事が飼い主の義務だ。
狂犬病の予防接種義務
日本のペット飼育数に対して、狂犬病接種率は以下の通り。

実際には70%の犬しか狂犬病の予防接種は行われていないのだ。そして更に恐ろしことに、これはあくまで「登録件数(犬を飼っていますよ〜と届け出た件数)」から算出された割合なので、実際にはもっと低い。
実際には未登録犬も多いので、摂取率は40%〜50%と言われている。
狂犬病の予防接種はみんながやらなければ意味が無い。もし、日本で狂犬病が発生したときに予防接種をしていない一部のペットから発生が広がる可能性が高くなるから。
まとめ:狂犬病を防ぐために
まだ、世界では狂犬病は恐ろしい病気とされている。いつ発症してもおかしくない。そのため、海外ではやたらに動物に触らないほうが良い。もし噛まれたら一刻も早く病院にいき、消毒やワクチンを接種してもらいましょう。
また、日本では狂犬病は発生しないという意識がある方。一刻も早く改めるべきです。もしあなたがペットを飼っていて、予防注射を受けさせていないのであれば受けさせるべきです。
皆で狂犬病が発生しない国を維持していきましょう!
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