男性不妊で無精子症の僕が語る、セントマザーでのTESEによる不妊治療の答え

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結婚した夫婦の方は、子どもを望まれている方も居ると思います

ただ、世の中には何かしらが原因で、不妊という悩みを抱えている夫婦の方がとても多くなってきているのはご存知でしょうか?

 

不妊治療は、実施できる病院や医者も少なく、一部の高度医療は保険が効かない自費診療になることもあり、時間もお金も本当に消えていきます

自費診療の不妊治療は、百万単位の負担になることはザラなんです

お金も時間もいっぱい使ったのに不妊治療は成功するとは限らないので、本当に経済的にも、精神的にも、肉体的にもツラいものです

 

結論から言えば、僕たち夫婦の場合は不妊の原因は、夫である僕にありました

僕が無精子症という、精子が1匹も居ない状態だったのです

 

そして、不妊治療では有名なセントマザー病院での手術の結果、夫婦と血縁を持った子どもは持てないという結果になりました。

その結果を受けた上で、僕たち夫婦は「里親」という選択肢を選びました

 

今回のブログは、今まで平凡に暮らしていた夫婦に無精子症という事が発覚し、そこからどんなことに迷い苦しんだか?

同じように、男性不妊に悩む方や、これから子どもが欲しいと思っている夫婦の方に読んでほしい記事です

 

無精子症が発覚したキッカケ

「精子0」と言われたのは、妻と一緒に産婦人科病院に行ったことがキッカケです

 

僕たちは「とりあえず子ども作るなら、まずは産婦人科のところで簡単に検査してもらう?」となり行きました。

始めから不妊治療を目的として行ってはいなかったのです

 

産婦人科の先生から

 

せんせい
夫さんの方も検査受けてみない?

 

と言われ、まぁ何の気無しに受けてみました

そしたら

せんせい
精子が0です。もっと大きな病院で専門的に治療を行った方が良いと思います

 

timco
・・・・・は?

 

冗談だろ・・・?そんなのTVの世界の話でしょ?

なんでそんな事が俺に起きるの?

 

頭を強くハンマーで殴られたような衝撃で、しばらく思考停止・・・・

色々な感情が頭の中を駆け巡り、病院を出てからのことは覚えていません

 

その病院は一般的な産婦人科だったので、男性不妊治療は出来ず・・・

不妊治療専門の病院で、再度精液検査を実施

 

そこでも精子は「0」という結果。

精液検査って、何回かやってみないと結果が出づらいものらしいものもあるようです

 

でも、2回も病院で同じことを言われたので結果は明らか

診断名は「無精子症」でした

 

1回目のTESE手術を受けるまで

「無精子症」という診断をくだされた僕にとって、ここからの選択肢は2つありました

手術を受けるか・否かです

 

 

無精子症って細かく分けると2つに分類されます

  1. 閉塞型無精子症
  2. 非閉塞型無精子症

 

閉塞型無精子症は「キンタマのなかで精子は普通に作られているけど、出て来れない」症状です

非閉塞型無精子症は「そもそもキンタマの中で精子が作られていない」症状のことを言います

 

そして、無精子症と診断される人の8割は「非閉塞性無精子症」なのです

【男性不妊】閉塞性無精子症(OA)と非閉塞性無精子症(NOA)の違いをまとめてみた

 

非閉塞型無精子症の場合はキンタマ切って精子を探すしか無い

非閉塞性無精子症の場合は、手術してキンタマを切って直接精子を探すしか方法がありません

この手術はMD-TESE(Micro-TESE)と呼ばれています(以下、TESE)

 

 

このTESEですが、手術方法としては「キンタマを切る」と理解してください

キンタマの中にある精子を作る「精細管」という細胞を探し、顕微鏡で精子がいないか確認するのです

 

男性ならキンタマ切るって想像するだけで痛いですよね笑

 

 

 

安心してください、痛いですよ・・・・!

 

実際に手術を受けてどうだったかはこの後書いていきますが、身体を切るのですからやっぱり痛いです

 

保険外診療で高額の医療費を自己負担しなければならない

このTESE手術、身体的にも精神的にも痛いんですが、経済的にも本当に痛いんです

TESE手術費用だけでも約20万ほどかかりますからね

もし精子が見つかった場合は精子を凍結保存する代金・・・そこから顕微授精する場合は何十万・・・・

 

不妊治療は本当に何百万単位でお金が吹っ飛びます

お金をかければ成功するわけではないので、本当にツラいところですよね・・・・

 

 

正直、なぜ高度な不妊治療が健康保険適用されないのか僕は不思議でしょうがありません

自分の怠慢が原因の病気でさえ保険適用されているのに、不妊治療はなぜ適用されないんですか?

 

政府も「こども保険」という制度を作ろうとしていますが、まずは子どもを作ろうとする夫婦を応援してほしい

小泉さんが進めている「こども保険」も重要だけど、まずは不妊治療の医療費拡充が先じゃね?

 

経済的理由で子どもを作ることを諦めるっていうのは本当に残念なことです

 

 

男性不妊を専門とする高度医療技術を持つ病院は本当に少ない

男性不妊治療を行う上でのもう1つの問題が、専門病院が本当に少ないことです。

専門の高度医療技術を持つ病院は、新幹線「のぞみ」が停車するような大都市にしかあることがほとんど

 

地方都市にも男性不妊治療を行っている病院はありますけど、本当に少ないんです

しかも、男性不妊外来は平日、それも隔週とか午後のみとか時間が限定されていることが多い

 

だから、男性不妊外来の診療日は本当に込み合いますし、予約も取りづらいです

初診してから手術まで、半年待つってのもザラですよ

 

だから、もし地方に住んでいて高度な不妊治療を受ける場合はそこまでの交通費や宿泊費も更にかかるってこと

どれだけ費用かかるんだ・・・って恐ろしくなりませんか?

 

 

ぼくは1回目のTESEは、自分の地元の病院で受けたんです

そのときはまだ精子があるという希望も少なからず持っていたし、もし精子が見つかった後の治療や費用面も考えて、地元で受けることにしました

 

地元の病院で受けた1回目のTESE手術の結果

手術の予約をしてから半年後、実際に手術を受ける日がやってきました

手術自体は1時間ほど、全身麻酔で行われるので、目が覚めたときには終わってます

 

結果自体は次の日に告げられます

 

1回目のTESE手術の結果は「精子は0」でした

 

手術まで半年あったので、それまでの間に自分でも無精子症について多くのことを調べました

ネットで同じように無精子症の人の体験談なども拝見させて頂いたりもしました

調べていくうちに自分でも「手術しても精子0かもしれない」という覚悟は出来ていたつもりになってました

 

 

・・・・でも、実際に言われるとそんなことないですね

 

  • 自分と愛する人との血の繋がった子どもが絶対に持てないという事実
  • 当たり前に想像していた「子どもを育てる」未来が手に入らないという絶望

 

 

あの日ほど、夫婦二人で泣いた夜はありません

 

 

精子0から考えた2人の将来、里親という道へ

1回目の手術を受ける前から、夫婦2人でこれからのことについて色々話し合ってきました

 

  • 里親・養子縁組
  • AID(非配偶者間人工授精)
  • 子どもを持たないで夫婦2人で行きていく選択肢

 

 

私達は「里親・養子縁組」という選択肢を選びました

社会的養護が必要な子どもを守る存在である「里親」への思いについて

 

確かに、僕たち夫婦は「血の繋がった子ども」を持つことは出来なかったけれど

だけど、「愛する人と一緒に温かい家庭を築き、子どもを育てたい」という思いは諦められなかった

 

 

世の中には家庭を知らない子ども達が沢山いる

それなら、僕たちのような家庭でも、その子ども達を迎え入れて育てることはできるんじゃないか?

 

そう考えて僕たちは里親という選択肢を選びました

 

そして証明してやるんです、血縁だけがホントの幸せじゃねーぞって

里親をしたらこれだけは証明してやる。血縁だけが本当の幸せではないという事を。

 

そして、現在も色々な悩みを抱えながら二人で里親という道を考えています

 

僕たち夫婦はこのような道を選びましたが、「これが正しい」という選択肢なんて無いです

 

他の人に何を言われたって、夫婦2人で話し合った結果なら、正しいと思ってます。

人が批判できるものではないですし、もし批判をしてくる人がいるのなら、その人は本当に残念な人なので付き合うだけムダですね

 

福岡のセントマザー病院で2回目のTESE手術

1回目に地元の病院で「精子0」という結果を受け、里親という道を選び進んでいくと決めた僕たち

そこから1年間は、里親や社会用語についての勉強など目まぐるしく日々が過ぎていきました

その結果と選択自体に後悔はなかったんですが、同時にある思いも浮かんでいたのです

 

歳をとったとき「若い時にあの病院で手術をしておけば」という後悔だけはしたくない

 

地元の病院での手術で「精子0」と言われていたし、里親のことも進めていたので頭では切り替えたつもりでした

でも、心のどこかで言葉で言い表せないモヤッとしたものがあったのも事実です

 

夫婦2人で話し合った末、結論を出しました

 

日本の最先端の病院でもう一度手術を受けてみよう・・・!

 

それが福岡県北九州市折尾にある「セントマザー産婦人科医院」です

 

セントマザー病院って?

男性・女性問わず、不妊治療とネットで検索すれば一番に名前が上がるほど有名な病院ではないでしょうか?

患者の半数以上が県外から訪れるそうで、全国から様々な患者が「最後の砦」として訪れる病院です

 

そして、その病院が「最後の砦」となる最大の要因が、院長の田中温先生でしょうね

院長の田中温医師は1985年、国内で初めてギフト法(受精前の卵子と精子とを一緒に卵管内に戻す体外受精)による妊娠・出産に成功した、高度生殖医療の第一人者。特に、難治性高齢者不妊(高齢卵子)の治療においての実績があり、不妊症の福音ともいえるさまざまな治療法を確立してきた。無精子症治療をはじめとする、様々な男性不妊症の治療においても精子細胞を用いた顕微授精で継続的な実績をあげており、海外でも高い評価を得ている。現在は晩婚化に伴う卵子の老化を救う為の卵細胞質置換(卵子の若返り法)を、臨床への応用を目指して研究を続けている。

参照:時事メディカル

 

もちろん、1回目に手術を受けるときにこの病院のことを知らなかったワケではなかったありません

ただ、前述の通り1回目の手術の時とセントマザーでの手術では、前提から違うのです

今回は「自分たちが後悔の無いように前に進むために」受けることを決めたのです

 

 

日本の最先端の生殖医療

地方の病院では、精子を探して無ければ終わりのところもあるようですが

セントマザー病院では、精子を作る基礎の細胞が見つけられれば、妊娠まで可能に出来る技術と実績があります

この技術の高さも最後の砦たる所以でしょうね

 

遠方からの治療も対応できる体制が整っている

セントマザー病院はお世辞にもデカい病院ではありません。総合病院ではありませんしね

でも、これだけ全国から患者がくるのは、やはりそれを受け入れる体制が整っているからだと思います

 

遠方からの患者に対する治療のノウハウがある

基本的には、セントマザー病院に行くのは手術に行く1回のみでも対応可能です

もちろん、通えるならに越したこと無いでしょうが、福岡までの交通費・宿泊費だって高いですからね

 

手術前日には病院周辺の宿泊施設に割引料金で宿泊したり、患者の地元の病院に直接連絡をして連携をとって頂いたり、

患者のことを考えている病院だなと思いました

 

ご飯が豪華

TESE手術は病院に1泊することが義務づけられます。そのため夕飯と朝食を容易して頂けるのですが

その料理が超豪華で、ちょっとした民宿の定食レベル。コーヒーも豆から挽いてあるし

 

timco
え・・・?病院食だよね・・・?料亭じゃないよね?

 

ただ、ご飯の量も妻と2人で分けてちょうど良い量で、結構多いんです

そのため「手術直後にこんなに食えるか〜!」ってなります笑

 

 

セントマザー病院での手術の結果と、院長の言葉

セントマザー病院での手術も結果も、残念ながら「精子0」でした

結果としては残念ですし、悲しい気持ちがないと言えばウソになります。気持ちを簡単に切り替えることも出来ません

 

ただ、結果を告げられた時の院長の言葉が忘れられません

 

院長「結果的に精子は見つけることが出来ませんでした。お力になることが出来ず、痛い思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」

 

そういって頭を下げてくれました。

 

別に、1回目の手術の時の医者がダメとは言いません。結果としては「0」で同じだったのですから

でも、こうやって手術をした時にちゃんと患者の気持ちを汲み取って、目を見て伝えてくれたのは始めてした

 

不妊治療をして始めて「ここまで大変だったな」と言ってもらえた気がしました

 

男性不妊外来は前述の通り数が少ないので、医者の数に対して患者の数がめちゃくちゃ多いのでしょう

だからこそ、言葉も対応も形式化してしまうかもしれません。流れ作業になってしまうかもしれません

それでも、セントマザー病院は患者の気持ちに寄り添って対応してくれる病院だと感じました

 

結果は残念だったけれど、僕はセントマザー病院で手術を受けることが出来て良かったです

 

TESEの術後の痛み

さて、皆さんが気になる術後の痛みです

やっぱりキンタマを切って、縫っているわけですから。痛みが無いワケは無い

手術直後は麻酔が効いているので良いのですが、痛いのは麻酔が切れた跡・・・!

 

もちろん、個人差はありますので参考程度にどうぞ!

 

蹴られた時のような鈍痛が続く

小さい頃にサッカーとかをやっていて、ボールが急所に当たった時のような痛み

あの感じが麻酔が切れた当日は続きます

痛みは日が経つにつれ収まってきますが、3日間は続きますので、普通のスピードで歩くことは困難になります

 

キンタマ袋が腫れる

手術をするので、術後はキンタマ袋が腫れます

人によって個人差はあるみたいで僕はそこまで腫れなかったのですが、中にはソフトボールくらいの大きさになる人もいるんだとか

やっぱり多少痛みは出ますよ

 

2日後には事務仕事なら出来る

僕は机に座っての事務仕事が主なので、2日後には仕事に戻ることが出来ました

立って歩く方が辛いので、いつも以上に真剣に座ってますね

動く作業が主な方、重い荷物を運ぶような方はしっかり休まれる方が良いと思います

むしろ、痛くて仕事にならないでしょうけど・・・・

 

剃毛するのでチクチク痛い

手術のために剃毛する必要があるんですよ(看護師さんがバリカンでやってくれる)

剃毛するのは良いんですけど、生え始めのチクチク感が最悪です・・・・

キンタマ切った痛みより、こちらの方が僕は辛かったです

 

 

【まとめ】これから不妊治療を始める人や治療中の人へ伝えたいこと

不妊治療をする上で一番大事なのは、夫婦間での話し合いだと思ってます

無精子症の夫側の立場からしか言えませんが、聞いてほしい

妻には本当に申し訳ない気持ちも沢山あります、本当に苦労をさせてしまったし、悔しく悲しい思いもさせてしまったでしょう。

でも、それでも今、一緒に居てくれる妻に感謝です。この人を裏切ることだけは絶対にできない

 

もし、今不妊治療中で妻だけが検査している男がいるなら、すぐに「精液検査しろ!」と伝えたい

【男性不妊】不妊治療は、まず最初に男が精液検査を受けるべき。

 

そして、不妊治療は「どんな結果になったとしても失敗では無いと僕は考えています

【関連記事】不妊治療は次に進むべき選択肢を探すためのものだと考えよう

 

どんな形になったとしても、御夫婦2人が納得のいく答えを出されることを願います。




2 件のコメント

  • こんばんは、突然すいません。
    私は現在、妊活中の中年男です。
    2日前に、元気チェッカーというあやしい簡易キットで精子を見てみようと思いましたが、全く精子が見当たらず、色々と検索していて、自分が無精子症ではないかと思いました。
    今週末には、泌尿器科で検診を受ける予定です。
    今までがんばってくれてた妻には、本当に申し訳ない気持ちしかありません。
    サイトを拝見し、本当に他人事ではないし、まだ心の整理がつかず、なんでうちらなんだと思う気持ちしかありません。
    病院で、正式に精子が0と言われるのは、予想していますけど怖いです。
    妻の事を思うと涙しかありません。
    愚痴になってしまいすいません。
    よく立ち直られましたね、参考になりました、ありがとうございます

    • こんばんは。ブログ拝見頂きありがとうございます。
      「なんで私達なんだ」「妻には本当に申し訳ない」
      この気持ち、本当によくわかります。

      正直、私も不妊治療を始める前のように立ち直ったかと言えばウソになります。
      未だに子ども連れの家族を見ると辛い気持ちが出ます。

      でも、ここまで立ち直れたのも妻がいたからです。
      どんな結果が出たにせよ、夫婦2人で悩み苦しんだからこそ意味があると今では思えます。

      コメントありがとうございました。

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